忙しくて時間のない方に朗報です。
HIITと言う1日4~30分のトレーニングを実施するだけで
●筋力アップ
●持久力アップ
が見込めます。
さらに、一度のHIITで消費するカロリーは最大で1000kcalとも言われます。
(運動強度、運動時間によってもちろん変化しますが。。)
(それでも1000kcalは誇張しすぎですね。)
もちろん
●体重減少効果(ダイエット効果)
も報告されています。
今回はこの『HIIT』について紹介します。
※後半では具体的な組み立て方法も紹介します。
記事の信頼性
●【最終学歴】東京大学大学院 (博士)
●【経歴】中学・高校バスケ部トレーナー
●【経歴】甲子園球児ストレングス指導
●【現職】大学教員
目次
HIITとタバタ式トレーニングの違い
HIITとタバタ式トレーニングはしばしば「同じもの」として扱われますが、全くの別物という認識ほのうが的を得ています。
HIITとタバタ式トレーニングの違いを簡単に説明します。
[関連]小学生からはじめるカラダ作り【アニマルトレーニング】
HIITとは(タバタ式との違い)
HIITはHigh-Intensity Interval Training の略語で、日本語に直すと「高強度インターバルトレーニング」と言います。
高強度の運動(最大心拍数80%〜95%)を実施後にインターバルをとります。
インターバルとは、完全休息ではなく、弱い強度の運動を導入することを指すので、なにかしら動いていなきゃダメです。
インターバルを完全休息という捉え方をしていると、
それは「インターミッテント」となります。
インターバルは動きを止めず動き続けるので、
必然的に消費エネルギーが上がります。
タバタ式トレーニングとは(タバタプロトコル)
タバタ式トレーニングとは立命館大学教授田端先生が考案した自転車(エルゴメータ)を用いたトレーニング方法です。
タバタ式トレーニング(タバタプロトコル)の最大の特徴は
20秒運動+10秒完全休息を8セット=合計4分で終えられる点です。
20秒間に行う運動強度は『170%最大酸素摂取量』とアスリートでも2~3分で疲労困憊する強度で行います。
(これめちゃくちゃきついですからね。。)
また10秒の完全休息は、インターバルとは違い、ホントに完全に休みます。
タバタ式トレーニング(タバタプロトコル)の最大の特徴は
・自転車(エルゴメータ)
・トレッドミル
を使うという点です。
これらは意図的に強度を設定できることから
要求される運動強度を遂行する環境が整えられます。
SIT (Sprint Interval Training)
SITは日本ではあまり馴染みのないトレーニング方法です。
Sprint(スプリント)は、とにかく速く動かす、と言う意味で、オールアウトまで追い込むトレーニングです。
動作スピードが低下するまで行う、地獄のトレーニングです。
(全部地獄ですが。)
なぜタバタ式よりHIITがおすすめなのか
なぜHIITをおすすめするのか。
上記3つとも同じようなトレーニングに見えますが、全然違います。
結論から言うと、タバタ式トレーニングおよびSITは一般の人がやると危険です。
運動強度が高すぎてついて行けません。
となると、必然的に我々が行う(行っている)トレーニングはHIITになります。
HIITとタバタ式トレーニングの違いまとめ
HIITとタバタ式トレーニングの違いをまとめます。
運動強度
HIIT:高強度の運動(最大心拍数80%〜95%)
タバタ式トレーニング:170%最大酸素摂取量(はっきり言って一般人には無理です)
運動時間
HIIT:制限無し(自由にアレンジ可能)
タバタ式トレーニング:20秒
運動の間の時間(セット間)
HIIT:インターバル(不完全休息:低強度運動)
タバタ式トレーニング:インターミッテント(完全休息)
セット間の時間
HIIT:2分(後述)=インターバル
タバタ式トレーニング:10秒=インターミッテント
消費カロリー
HIIT:100kcal〜(時間依存)
タバタ式トレーニング:〜120kcal
対象者
HIIT:全人類
タバタ式トレーニング:トップアスリート
運動の種類
HIIT:なんでもあり
タバタ式トレーニング:自転車エルゴメータ、トレッドミルのみ
決定的な違い
HIIT:休みがない
タバタ式トレーニング:20秒全力運動の後、10秒完全休息
これらを混同して使ってると、ちょっと恥ずかしいですので、しっかり明確に分けて考えてください。
(田畑先生も大変困惑しています・・・笑)
HIITとかいう1日4分〜の最強トレーニング
HIITは高強度の運動と低強度の運動を組み合わせて行います。
タバタ式トレーニングのように具体的な秒数設定はされていません!
※もし20秒-10秒のプロトコルで行うなら、相当高い強度の運動を選択しなければなりません。
HIITが最強たる所以を紹介していきます。
以前、筋トレにはメリットしかない【7つの科学的根拠】にも書きましたが、HIITにも筋トレ要素を多く含むため身体にとって大きな恩恵が生まれます。
HIITの特徴
HIITは様々なトレーニングメニューを混ぜながら行うことができます。
ジャンプしたり、走ったり、腹筋したり、メディシンボール使ったり、、、組み合わせはほぼ無限大です。
運動強度は最大下運動(最大心拍数80-95%)に設定する必要があります。
※具体的には、会話なんてできない程度の強度です。
具体的なHIITの組み立て方法の一例を掲載しておきます。
(例)秒数で区切る方法:1セット
低強度+高強度を休みなく行っていく方法です。
HIITは2分のインターバルで持久力を高める
HIITによる持久力向上効果はいわずもがな認められています。
海外の研究ではHIITとMICT(中程度の持続的運動:例えばランニングなど)との持久力向上の比較がされています。
一般的にランニングなどを実施すれば持久力は向上することは、よく知られていますが、平均10分未満のHIITを実施しても同じくらいの持久力向上があると言います。
その際、トレーニングのインターバルは2分以上取った方が、より持久力の向上を認めています。
つまり、(激しいトレーニング+2分間の低強度運動)×数セット、の組み合わせが持久力には有効というわけですね。
HIITは筋力を高める
HIITは実施するトレーニングの内容にもよりますが、筋力を高めることは明らかです。
かといって、基本的には自体重で行うトレーニングなので著しい筋肥大や、筋力増加が起こるわけではありません。
なんて心配する必要はありませんよ。
HIITは生活習慣病のリスクを改善する
これだけ激しい運動ですので、もちろん生活習慣病のリスクであるコレステロールや、血糖値などを改善する効果も認められています。
HIITによる体内の生理学的応答はそのほかの運動(例えば有酸素運動や筋トレなど)と同じです。
しかし、生理学的な応答はある一定程度までは運動強度依存的に進みます。
つまり、極端な例ですが、有酸素運動90分とHIIT30分が同等の効果があるといった具合になります。
※ただし、すでに生活習慣病を抱えている人は医師の指示をしっかりと仰ぎましょう。
HIITは痩せる(ダイエット効果)
HIITが生活習慣病のリスクを減少させることに関連しますが、もちろん、ダイエットの効果も認められています。
海外の研究の報告では持続的な運動(ランニングなど)と同等のダイエット効果があることを報告しています。
※ちなみにHIITをYouTubeで探すなら、日本人が配信している動画より、この人達の動画がおすすめです。
※全編英語ですが、インターバルにしっかり軽い運動を入れています。
[関連]1ヶ月で4kg痩せる方法【運動】
HIITの世界一正しいやり方
上記の内容をまとめた記事をここに紹介しておきます。
HIITと思ってやってたトレーニングが実はタバタだった...
99%の人はコレです。
タバタ式が決して悪者というわけではないです。
ただタバタ式は超高強度の強度設定が前提なので、そこに到達しないメニューだとそりゃ効果も出ないでしょう・・・という話です。
HIITについてもっと詳しく知りたい方は下記の記事もご覧ください。
HIITを習えるジム上陸!(五反田・銀座・高田馬場・初台)
アメリカで根強い人気のあるHIIT。
ついに現地からHIITを楽しく遊びながらするというコンセプトジムが上陸。
その名もプレイグラウンド。
まるでクラブのように暗闇と音楽が空間を包むので、周りの目が気にならない。
しかも30分間という時間設定内で行えるため、ジム後の予定も立てやすい。
今なら体験レッスン500円なのでお得にHIITを習えます!
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まとめ:HIITはタバタ式とは別物という認識。筋力、持久力を高め、ダイエットや生活習慣病の予防にも効果がある=最強トレーニング
紹介したように、HIITは最強のトレーニングです。
短時間で最大の効果を得ることができます。
ただ、全てに共通しますが「20秒+10秒」やったからOK、というわけではなく、タバタ式トレーニングなら「170%最大酸素摂取量」、HIITなら「最大心拍数80-95%」という強度が伴っていなければなりません。
実施して貰うと分かりますが、トレーニング終了直後に笑えたり、会話ができる状態ではトレーニングがしっかりできていない、と言うことです。
参考文献
・HIIT 体脂肪が落ちる最強トレーニング 岡田隆(著)
・Su L, Fu J, Sun S, et al. Effects of HIIT and MICT on cardiovascular risk factors in adults with overweight and/or obesity: A meta-analysis. PLoS One. 2019;14(1):e0210644. Published 2019 Jan 28. doi:10.1371/journal.pone.0210644
・Wewege M, van den Berg R, Ward RE, Keech A. The effects of high-intensity interval training vs. moderate-intensity continuous training on body composition in overweight and obese adults: a systematic review and meta-analysis. Obes Rev. 2017;18(6):635‐646. doi:10.1111/obr.12532
・Batrakoulis A, Jamurtas AZ, Georgakouli K, et al. High intensity, circuit-type integrated neuromuscular training alters energy balance and reduces body mass and fat in obese women: A 10-month training-detraining randomized controlled trial. PLoS One. 2018;13(8):e0202390. Published 2018 Aug 23. doi:10.1371/journal.pone.0202390
・Tabata I. Tabata training: one of the most energetically effective high-intensity intermittent training methods. J Physiol Sci. 2019;69(4):559‐572. doi:10.1007/s12576-019-00676-7