「運動する時間がどうしてもとれない!」
「運動不足だから激しい運動は避けたい・・・」
「消費カロリーをとにかく増やしたい!」
こういったお悩みを解決します。
「運動したくない、でも痩せたい」
そんな悩みを抱えている人は多いはず。
本記事では運動する時間がなくても「消費カロリー」を増やすたった2つの方法を科学的根拠を添えて紹介します。
※最後におすすめ活動量促進グッズを紹介しています!!
筆者はこんな人
●【学歴】東京大学大学院 (博士)
●【経歴】中学・高校バスケ部トレーナー
●【経歴】甲子園球児ストレングス指導
●【職業】大学教員
目次
消費カロリーを増やすたった2つの方法
消費カロリーを増やす方法は「生活活動(NEAT)」と「たんぱく質」の2つがキーワードです。
その理由は明快。
1日で消費するカロリーの15%が生活活動、10%が食事によるものです。
また基礎代謝が60%、運動が15%といった感じです。
生活活動+食事は誰も辛いと思う行動ではありませんよね?
一方、運動は大切だという認識はありつつも続けることが難しいという世間の認識であると思います。
しかし、1日の約25%の消費カロリーを「楽して」消費できるなら意識して行うことは可能です。
実際に、多くの研究で「運動ではない部分」でいかに消費カロリーを捻出するかが、肥満や生活習慣病に関連することを明らかにしています。
ラクして痩せる方法とは断言しませんが、きつい運動をこなさなくても消費カロリーを増やすことは可能です!
(無論、運動する時間があればするべきですし、時間に対する消費カロリーは生活活動より遥かに高いですよ!)
生活活動(NEAT)を増やす
生活活動(NEAT)とはNon-Exercise-Activity Thermogenesisのことです。
直訳すると「非運動性熱産生」と言います。
生活活動には家事全般や農作業、通勤通学での活動量が含まれます。
さらに、仕事中の活動量もここに入ります。
定義としては、運動のように長時間意識的に継続する身体活動、以外の身体活動と考えることがわかりやすいと思います。
つまり、意識的に動くというよりか、「何か目的遂行のために付随する身体活動」と言えます。
その特徴は、ご覧のとおり、運動より遥かに長い時間を占めるという点。
1日の終わりにどっと疲れが現れる理由の多くは日常の「生活活動」が充実しているから、と捉えることもできるでしょう。
とにかく歩こう=10000歩で約350kacalの消費
生活活動といっても幅広く、何をどうしたらいいのか・・・
その簡単な目安は「歩数」です。
身体活動量の指標として古くから用いられてきており、今現在でも、最も簡易的に身体活動を定量するときに利用されます。
身長、体重、歩幅、スピードなど要素は多々ありますが、
だいたい「10000歩=350kcal」の消費カロリーを計上できます。
350kcalは「軽いジョギング」を約1時間〜行ったときと同じ消費カロリーです。(体重やスピードによって差があります)
「歩く」ということは、
・トイレに行く
・部署間を異動する
・昼食を食べに行く
・コピーを取りに行く
・ゴミを捨てに行く
・買い物に行く
・駅から職場(家)まで行く
・掃除をする
のように生活の中に必然的に含まれています。
以上に加え、
・階段を使う
・一駅分歩く
これだけで相当な消費カロリーを付加することが可能です。
ついついやってしまいがちな太る習慣
生活活動を増やすことは理解しても、じゃあどの時間を生活活動に回す?
睡眠時間を削って歩く??
そんなバカなことはありません。
以下で解説していきます。
とにかく座りすぎを減らす!
生活活動も非常に重要ですが、「座りすぎ」も話題の1つとなっています。
特に日本は先進国の中でもずば抜けて「座りすぎ」と言われています。
1日の中で座っている時間を思い出してください。
普段何気なく座ってるシーンは?
- 通勤(移動中)は車?電車?バス?
- テレビ見てる時間はどれくらい?
- 読書、新聞読んでる時間は?
- 携帯やスマホ、PCはどれくらい見てる?
- 仕事で座る時間はどれくらい?
ご覧の通り、我々の生活は「座るコト」に支配されているといっても過言ではありません。
「座りすぎ」は生活習慣病の発症に強く関連することが多くの研究で明らかになっています。
現在では、高さ可変式デスク等が対策としてとられたり、デスクチェアを自転車にしたりして対策をしている人もいます。
座ることは血流の抑制に繋がることで、作業効率の低下も考えられています。
立ちっぱなしのデスクワークは辛いですが、立って作業もできる環境を作っておくことで、作業の怠慢を予防することが可能です。
実際に、世界の名だたるIT大企業(GAFA)等は早くから立って作業するスペースを確保しています。
家事の活動量は年々減少
一昔前までは家事による身体活動量(生活活動)は多かったことから、戦前生まれの方々は長生きされる傾向があります。
家事による身体活動量はここ50年でおよそ半分以下に減少しています。
その理由は、みんな家事をしなくなった、わけではなく。
掃除、洗濯などオートメーション化が進んだことが大きな背景です。
これ自体は悪いことではなく、「家電製品の発展」に伴って「生活活動が減少している」ことに着目してほしいところです。
立って家事をしなくなってしまってもう数十年。
その浮いた時間をどのように使うか。
運動しなくても痩せたいなら何かしらの生活活動をすべきですよね。
たんぱく質をたくさん摂る
DIT(Diet Induced Thermogenesis)と呼ばれる食事誘発性熱産生は総消費カロリーの10%を占めることから無視ができない消費活動です。
3大主要栄養素のなかでもタンパク質はもっとも消化にエネルギーを消費することが明らかとなっています。
タンパク質(プロテイン)はカラダの生命維持をするために必要不可欠な栄養素であるだけでなく、筋肉の修復にも役立ちます。
実際に、たんぱく質摂取量が多い集団は肥満の出現が少ないことも明らかとなっています。
現代の日本人は「たんぱく質」摂取量が不足していると言われているため、意識的に摂取するようにすべきと言えます。
[関連]痩せたければプロテインを摂るべし
消費カロリーを増やすには”とにかく動く”こと:まとめ
ざっくり言うと、運動なしで消費カロリーを増やすには「とにかく動く」ことが必須です。
外回りの営業マンなどは比較的活動量は多い集団です。
(肥満がたまにいるのはほとんど飲み会の影響です)
生活活動は意識して行うものではなく、即座に感じる疲労は運動より遥かに少ないと言えます。
ただし、時間的なコスパを考えるならやはり「運動」に勝ることはできませんね。
おすすめ活動量促進応援グッズ!
Bauhutte(バウヒュッテ) 卓上昇降式デスク
個人的に購入を検討している卓上昇降式デスクです。
高さ可変式デスクを最初から買っておけばよかったと、後悔していますが、現在あるデスクの上に置くことで「処分」とかそういう手間を省けるので、いいかなと思います。
キーボードの高さが少し下に着いているのがポイントですね。
既存のデスク上の空きスペースも有効活用できそうで何かと便利そう。
在宅ワークが今後更に増えそうなので、今のうちに検討ですね!!
GARMIN ForeAthlete 230J
ウェアラブルデバイスは常に自分の活動量を記録し、携帯電話と連携させることで記録を保存してくれます。
こういった類いのものは類似品が多く選ぶことが最も大変ですが、基本的に大手メーカー【GARMIN】と【Fitbit】だったら問題ありません。
いずれも消費カロリーを推定して算出してくれるし、歩数もカウントできます。
もちろんランニングでも速度や距離なんか出すのはお手の物です。
[関連]パンデミックと運動:Data from GARMIN
Fitbit Versa 2
FitbitがGARMINより優れている点は、なんと言ってもその「デザイン性」です。
デザインの特徴
GARMIN
・スポーティ
・画面が大きい
Fitbit
・シンプル
・Apple製品に似て洗練されたデザイン
[関連]新型コロナウイルスと身体活動量:Data from Fitbit
その他の機能はほぼ差はありません。
どちらも優良大企業で優れたデバイスであることに違いはありませんので。
参考文献
・Chung N, Park MY, Kim J, et al. Non-exercise activity thermogenesis (NEAT): a component of total daily energy expenditure. J Exerc Nutrition Biochem. 2018;22(2):23-30. doi:10.20463/jenb.2018.0013
・Quatela A, Callister R, Patterson A, MacDonald-Wicks L. The Energy Content and Composition of Meals Consumed after an Overnight Fast and Their Effects on Diet Induced Thermogenesis: A Systematic Review, Meta-Analyses and Meta-Regressions. Nutrients. 2016;8(11):670. Published 2016 Oct 25. doi:10.3390/nu8110670
・Archer E, Shook RP, Thomas DM, et al. 45-Year trends in women's use of time and household management energy expenditure. PLoS One. 2013;8(2):e56620. doi:10.1371/journal.pone.0056620
・Oliveira RG, Guedes DP. Physical Activity, Sedentary Behavior, Cardiorespiratory Fitness and Metabolic Syndrome in Adolescents: Systematic Review and Meta-Analysis of Observational Evidence. PLoS One. 2016;11(12):e0168503. Published 2016 Dec 20. doi:10.1371/journal.pone.0168503