みなさんこんにちは!
自宅ダイエット推進派T(@jitakudiet)です。
突然ですが、
人生の中で選択にすることはありますか?
たとえば、
・AとBってどっちがお得なの?
・他店より安く提供します!
などの文言に左右されたりしますよね。
実は、
この人間の真相をくすぐる言葉の裏には
科学で証明できる現象があるのです。
そこで今回は、
最近読んで感動した本をご紹介します。
目次
ファスト&スロー あなたの意思はどのように決まるか
著者はノーベル経済学賞受賞者ダニエル・カーネマン。
2012年早川書房
ダニエルカーネマンは【行動経済学】の生みの親の一人。
人間が営む経済活動は常に合理的であるとは限らない、そんな背景を心理学の観点から読み解いて選択を科学した第一人者です。
こんなひとにおすすめ
この本は是非皆さんに読んで欲しいところですが、
絶対に読んでおいてほしいと思う方々はこちらです。
- 経営者
- 親御さん
- 就活生
会社の命運がかかった『選択』が果たして本当に経済的か?感情的なのか?
子供の将来を案ずるなれば、正しい道を選択させなければならないのは、間違いなく『親』です。
その会社に入りたい本心は何か?
給料?やりがい?モテたいから?
後悔しない合理的な『選択』をしたければ、ヒトがどのように選択をするのかを自分自身理解しておいた方がいいでしょう。
2つのシステム
人間は常に2つのシステムによって選択しています。
著書内では
・システム1
・システム2
と区別され、前者が反射的に判断する能力、後者が理論立て、考えて判断する能力と定義されます。一般的に心理学の世界で用いられている言葉ですが、経済活動(人間の生活)においてもこのシステムを使い分けて生活しています。
正しい選択か、どうか
ヒトがこのシステム1とシステム2を駆使して経済活動をしているのであれば、本来すべて合理的な選択が出来ているのではないでしょうか?
例えば、
問1.ガンジーは亡くなったとき144歳より上でしたか?下でしたか?
問2.ガンジーは何歳で亡くなりましたか?
上記のような質問を順番に解いてもらった場合、
多くの人が実際にガンジーが亡くなった年齢よりも高い数字を言います。
(実際は没年齢78)
これはプライミング効果と呼ばれ、正答を知らない問題に対する答えを導き出すために無意識のうちにあらゆる場所から答えのヒントを探してくる人間の深層心理です。
他にも、
出典:ファスト&スロー
『買収を検討している企業から、事業計画書が送られてきた。
そこには売上予想が記入されている。
しかし、それに影響されてはまずいから見ないことにしよう。』
といった例も本文中には挙げられています。
どっちを選ぶ?
あなたの大事な人が深刻な病に冒されています。
担当医師に呼ばれ治療に関する説明を受けました。
あなたならどちらを選びますか?
A.5年以内死亡確率10%の薬剤Gを使用しましょう。
B.生存確率90%の薬剤Lを使用しましょう。
正解ではありませんが、
これ、どちらも効果は同じものです。
アンカリング効果
こんなポップ見たことありませんか?
○お一人様2個まで!
こう表示した商品は、何も書いてない時期に比べ、売上が数十%向上したと前例があります。
ヒトは無意識のうちに限定感をその言葉から感じ、今買っておく方がオトク、と誤認して購買活動に移ったようです。
実際に読んでみて
結論から言うと、めちゃくちゃ面白くてもう少し早く出会っておきたかった、と言うのが正直な感想です。
なぜあのときあの選択をしたのか、なんて後悔をするくらいなら、
選択するメカニズムを知った上で行動し決断していきたいです。
ただ、誤訳とは思いませんが、読みにくいことは確かです。要は難しいです。
それでも、時間かかっても読む価値はありますし、読んで行動に移せたら間違いなくよっぽどな経済人として生きていけると思います。
(私もそうなりたい)
書評紹介
松井彰彦氏(東京大学経済学部教授)
出典:ファスト&スロー
人間は必ずしも合理的でない。では、どう合理的でないのか。
本書を片手に、人間のファストな「直感」とスローな「論理」を科学しよう。
森山和道氏(サイエンスライター)
自分の心が思いどおりにならない理由は何だろうか。
意思決定のメカニズム、心の成り立ちを知りたい全ての人に。
西内啓氏(統計家/『統計学が最強の学問である』著者)
本書を読めば新たな視座から、人間を、そして自分自身を理解出来るようになるだろう。
柏野雄太氏(バクフー代表取締役)
職業人がより良い意思決定をするための実践的指南書。
バイアス研究の世界的権威が噛み砕いて伝授!
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同じくノーベル経済学賞受賞者であるリチャード・セイラー博士の著書
『実践行動経済学』(Nudge)