「筋トレって何分間やらないと効果でないの?」
「なるべく短時間に終える方法はあるの?」
「短時間筋トレで筋肉大きくしたいな」
こういった疑問にお答えします。
筋トレは何時間もするものではありません。
決して筋トレ時間に比例して筋肉が大きくなるわけではありません。
この記事では、実際に大学教員として働きながら
ボディメイクをする私と
世界で活躍するボディービルダーの例を参考に解説していきます。
1時間以内でジムから帰るだけで筋肉がつく!?という理想の筋トレライフを実現する方法を紹介します。
記事の信頼性
●【最終学歴】東京大学大学院 (博士)
●【競技歴】中高全国大会出場、中学県選抜、高校少年男子(県選抜主将)、IH・ウィンターカップ出場、大学1部リーグ・インカレ出場、社会人日本2位
●【経歴】中学・高校バスケ部トレーナー
●【経歴】甲子園球児ストレングス指導
●【現職】大学教員
●【専門分野】運動生理学・健康科学・疫学目次
筋トレは何分間やるべき?筋トレは【量より質】
「筋トレは何分間やるべき」かという議論は"不毛" です。
この議論をする意味がありません。
筋トレは「時間」ではなく「質」を高めることが最優先。
そこで、
質を高める方法を紹介します。
①レストを短くする
筋トレのセット間レストを短くすることで
筋細胞内を一時的に低酸素状態(ハイポキシア:hypoxia)にします。
この状態下ではいわゆるストレスが溜まることで
筋肉の成長が促進されるとされています。
②高重量を扱う
筋肉は可塑性の高い組織ということで「重い物を持つとそれ対応する筋肉」に変貌を遂げます。
また高重量は速筋線維をより多く動員しなければならないため
運動効果は必然的に高くなります。
※ただし怪我のリスクは高まります。
③反復回数を増やす(オールアウト)
筋トレの挙上反復回数を徹底的に増やすこともひとつの手です。
我々はこれを「オールアウト」と呼んでおり、
「挙がらなくなるまで」という意味となります。
どんなに軽いダンベルだったとしても
「挙がらなくなるまで」反復したらパンパンになっているはずです。
いわゆるパンプアップ。
この状態でもハイポキシアが生じており
そのストレスに対応するため筋肉の成長が促進されると信じられています。
短時間で終える筋トレの方法・メニューの組み方【忙しくても安心】
どんなに忙しくても筋トレのメニューさえ
綿密に構成できていれば
「ジム到着から1時間以内」には帰宅できます。
一般的に「サーキットトレーニング」と呼ばれている方法がありますが、
短時間に集中して追い込める点では同じです。
しかし、「サーキット」は
別の部位を組み合わせて行うことから
そんなに大きな筋肉の成長を促すことが出来ません。
短時間で筋肉をでかくするには以下のような組み方をしましょう。
月: 胸、腕
火: 脚、肩
水: 背中、腕
木: 休み(腹筋)
金: 胸、肩
土: 脚、腕
日: 背中、肩
月: 休み(腹筋)
ご覧のように曜日毎に「部位を分ける」ことで
集中的に筋肉へ刺激を入れることが可能となります。
上記の組み方を踏まえて実際に行っている方法を紹介します。
ジャイアントセット法で45分以内に仕上げる
ジャイアントセット法は「同一部位を4種目以上連続して行う」トレーニングプロトコルです。
ジャイアントセット法で筋肉が成長する仕組みとして考えられているのが、
①物理的刺激(メカニカルストレス)
②化学的刺激(ケミカルストレス)
の2つの要因です。
①のメカニカルストレスは単に筋への刺激という意味で、
②は反復を繰り返すことで細胞内から産出される
代謝産物が影響します。
これらを上手く組み合わせることで
短時間で効率的に筋トレを行うことが可能となります。
実際に行っているメニュー
実際に行っているメニューを紹介します。
重量は全て「10回出来る位の重さ」を設定しています。
「10回位できる重さ」これ一番重要です。
■胸のメニュー
①ダンベルフライ
②インクラインダンベルフライ
③ケーブルクロス
④チェストプレス(マシン)
⑤プッシュアップ
これを10回終わったら次の種目へ、という感じで4周します。
計算で言うと200回大胸筋が収縮するので相当きついです。
■背中のメニュー
①ベントオーバーロウ
②ラットプルダウン
③ティーバーロウ
④チンニング
これも4周。
■脚のメニュー
①スクワット
②レッグプレス
③ブルガリアンスクワット
これも4周。
こんな感じで組むと1部位がだいたい30分もせずに終えられます。
ただし終えた頃には疲労困憊でふらふらですが・・・。
ジャイアントセット法のデメリット
ジャイアントセット法のデメリットは
・協力してくれる人がいる環境
・複数の器具を使える環境
のどちらかが揃っていないと不可能です。
ジムに人が少ない時間帯に行くか、
パワーラックひとつで複数のメニューを考えるかしないと難しい種目です。
短時間で筋肉をでかくしているボディービルダー
ジャイアントセット法は「耐乳酸トレーニング」とも言われ
そんなに多くのトレーニーが実践しているわけではありません。
そんな中、世界で活躍するボディービルダーが
ジャイアントセット法をメインに組み込んでトレーニングを実施しています。
その名も「山岸秀匡」通称:ビッグヒデ。
次項はビッグヒデのトレーニング動画を紹介します。
山岸秀匡氏(ビッグヒデ)はジャイアントセット法で追い込む
まずはこちらの動画をご覧ください。
※ご本人解説動画です。
一般人がこの重量をジャイアントセット法で追い込むことは不可能です。
彼等プロボディビルダーのように
時間とお金をかけてもなれる人となれない人が実際にはいます。
(ヒント:遺伝的な影響)
筋肉のつきやすさは遺伝で6割決まる【遺伝子検査で特性を見極めるが"吉"】
山岸秀匡氏談「筋トレは短距離走をイメージするように」
筋トレの効果を最大限に高めようと思えば
「マラソンのように長く力を出し続ける」のではなく、
「短距離走のように短時間で高出力を繰り返すこと」。
これが先ほど少し触れた
①物理的負荷
②化学的負荷
に繋がります。
「短距離走」をイメージしたトレーニングを行うことで
短時間且つ超効率的な筋トレが実現できるというわけです。
まとめ
ジャイアントセット法は
とにかく忙しくて1時間以内にジムから帰りたい人用のトレーニング方法です。
忙しい人用とは言いつつも、
ボディービルダーが実践してるとおり、
筋肥大の効果は大きいので忙しくない人にも
オススメできるトレーニング方法のひとつになります。
1時間以内にジムから帰ることで
理想の筋トレライフを目指しましょう。