筋トレを始めて徐々に継続する習慣がついている人が、
必ずぶち当たる壁、
「あれ、成長止まった?」
ただ健康のために筋トレを習慣化し、継続をすることはとても良いことですが、継続するだけでは効果の期待値は低下していきます。
いわゆる筋トレの"停滞期"が訪れるわけです。
本稿では、『筋トレを継続して行っているけど効果が出ない!』という人向けにその改善策を紹介致します。
記事の信頼性
●【最終学歴】東京大学大学院 (博士)
●【経歴】中学・高校バスケ部トレーナー
●【経歴】甲子園球児ストレングス指導
●【現職】大学教員
目次
筋トレを継続しても効果が停滞する原因
筋トレを継続することはとても良いことです。
筋トレにはメリットしかありません。
筋トレによる身体への効果は科学的根拠がしっかり証明しています。(参照:筋トレにはメリットしかない【7つの科学的根拠】)
筋トレを始めて3ヶ月程度は
身体の変化がめまぐるしく起こります。
・体型の変化
・体温の変化(代謝)
・精神的な変化
・食事内容の変化 など
しかし、筋トレを長く継続して行くと、
その変化に鈍りが目立つようになります。
今日も筋トレです😌
— マナブ@バンコク (@manabubannai) October 19, 2020
ビジネスと同じで、なんか伸び悩みを感じたりしてますが、気にせず継続してます。3年くらいで、変わるはず pic.twitter.com/sxP8ZUubDs
この人は年間億をPC1台で稼ぎ出す"継続の天才"のまなぶさんですが、先日のツイートでこう仰っていました。
"継続の天才"でも筋トレだけはちょっと工夫が必要だということです。
参考までにまなぶさんの書籍を紹介しておきます。
ライティングスキルに長けている方なので、作家さんとはまた違い読みやすい文章です。
筋トレを継続しても効果が出ない原因
筋トレを継続しても効果が出ない原因は
「適応」です。
生物の進化過程に於いて世代を跨いで適応する部分もあれば、
1つの生命の中で適応することもあります。
例えば、北海道に3年も住めば多少の寒さ耐性はつきます。
しかし、いくら北海道に長く住んでいるからといって
北極に長い期間住むことは容易ではありません。
筋肉も同じ状態が起きます。
筋肉は可塑性に富んだ組織であり、刺激に対して適応が早い組織です。
筋肉に対して10kgのダンベルでトレーニングしたところ
1ヶ月程度で10kgのダンベルで10回やそこらは挙げられるようになります。
しかし、それを3ヶ月4ヶ月続けたところで
筋肉は「10kgを10回持ち上げられる組織へ適応しただけ」です。
つまり、
10kgのダンベルが10回挙げられるようになったからといって、
100kgのダンベルが持てるわけではないのです。
筋トレを継続して効果が停滞したときの対策
筋トレを継続していく中で、効果が停滞しているな、というときの対策をご紹介します。
まず抑えておくべきことは筋トレには3つの原理が存在します。
筋トレの3つの原理を抑えておくことで無駄な時間を1秒でも短くすることが出来ます。
原理:多くの物事を成り立たせる、根本的な法則(規則)。認識や行為の根本をなす理論。
過負荷の原理(オーバーロードの原理)
トレーニングの効果は筋肉に刺激を与えない限り現れない、という意味です。
筋肉を大きくしたい
筋力をつけたい
カラダを締めたい など
目的は何であれ、筋肉へ刺激が入る、
すなわち筋トレを行わないと効果は出ないですよ、ってことです。
さらに過負荷(オーバロード)は
適度に負荷を増やすことを指します。
筋が重さに適応するから、様子を見て負荷を挙げましょう
そうしないと効果は出にくいですよ、という話です。
可逆性の原理
筋肉は可塑性に富んだ組織である、ということです。
可塑性(かそせい):固体に力を加えて弾性限界を越える変形を与えたとき、力を取り去っても歪(ひず)みがそのまま残る性質。
つまり、筋トレによって獲得した筋肉は、使われなければ落ちていき、元通りのカラダになりますよ、ってことです。
体型維持したいなら筋トレしろってことですね。
特異性の原理
筋肉は可塑性に富んだ組織であることから、効果を出したいトレーニングをしなければ目的は達成できませんよ、ってことです。
筋肥大を目的にしているけど、高重量で2〜3回しか挙げられないのなら筋肥大はしづらいですよね。
逆に、筋持久力を高めたいのに高重量で筋トレしてもつきませんよね。
つまり、
目的に応じたトレーニングを選択する必要があります。
筋トレを継続する目的を再考してみよう
筋トレには3つの原理があることを学びました。
次に、筋トレの目的を改めて確認しましょう。
・カラダを今よりも大きくしたい(筋肥大)
・パフォーマンスを上げたい(筋力向上)
・ダイエットしたい(筋持久力)
大方、このどれかに皆さんは分類されるはずです。
そこでこの図をご覧ください。
目的に応じて設定する負荷が変わってきます。
また設定する負荷に応じて反復回数も変わってきます。
意味のない「10回×3セット」は継続するだけ時間の無駄
世間では筋トレは「10回×3セット」が定番となりつつあります。
「3セット」には非常に意味があり、科学的根拠もついているのですが、「10回」を説明できるトレーナーは非常に少ないです。
上記の表の通り、
「10回」という根拠は75%1RM=最大挙上重量の75%の重さでトレーニングをしたときにおおよそ遂行できる回数のことを指します。
つまり、
「筋肥大」を目的としてトレーニングしている場合、
75%の負荷、すなわち10回目で挙げられなくなりそうな重さを扱って、且つ、10回程度挙げているかどうか、が重要な分かれ道となります。
ここを理解せずに「10回×3セット」が先走りしている風潮が多くはびこっており、筋トレをいくら継続しても効果が出にくくなっていると言えるのです。
筋肥大目的なら「高重量×高反復回数」
今より大きくなりたいなら、回数に囚われず、
ある程度重い重さを持って、回数をこなしましょう。
このとき目標回数を設定するのを是としません。
もちろん目標があって良いのですが、
基本的には潰れるまで行う方が効果的とされています。
パフォーマンス向上なら「超高重量×低回数」
多くのアスリートや、市民選手でパフォーマンスを上げたいと思っている人は、2〜3回しかできない重量で筋トレすることが推奨されています。
筋力は神経に支配されていますので、
高重量を扱うことで神経筋支配を高めることが出来るのです。
ただ、怪我が圧倒的に増えやすくなるので一般の方には推奨できません。
ダイエットしたいなら「低重量×出来なくなるまで」
筋トレのニーズとして最も多いとされるのがダイエットこの分野です。
前述した表の中では「筋持久力」と表現されていますが、
消費カロリーの観点からすると「筋持久力強化」目的の筋トレが最も消費カロリーを稼げます。
消費カロリーはほぼ「運動強度×時間」に依存されます。
つまり、自体重でもペットボトル少し持ったりしてもいいので、多少の負荷をかけつつ、ひたすらスクワットするだけで消費カロリーはえげつなく稼げます。
このとき回数は絶対に決めないでください!!
とにかく負荷が軽いので反復回数を増やさなければ行けません。
「筋トレ」と言いつつも、「有酸素運動」となるべく、
とにかく回数を稼いでください!!
こちらでも紹介していますが、
1日10分スクワットを1ヶ月続けた結果
有酸素運動チックに続けることが肝要です。
筋トレを継続して効果を出したいならPDCAサイクルを駆使せよ
筋トレは必ず停滞してるな、と感じる時期が来ます。
人それぞれですがおよそ3ヶ月のペースで訪れるようです。
そこで使いたいツールがビジネスマン御用達の【PDCAサイクル】。
PDCAはご存じの通り
Plan 計画
Do 実行
Check 評価
Act 改善
を指す言葉で、生産性を高めるために重要視されるツールです。
PDCAを用いた筋トレ継続計画
PDCAはチームでも個人でも実行できます。
ビジネス以外にもPDCAサイクルを用いて結果を出し続ける分野があります。
それは高校女子バスケ。
名門桜花学園高校と全国の決勝で当たること数多。
同じ東海地区でしのぎを削るこちらも名門「岐阜女子高校バスケ部」は バスケノートを使って練習の振り返りと改善を行っています。
岐阜女子高校が用いるバスケノートは
まさに「PDCAサイクル」を活用した設計になっています。
伝統名門校の英知が結集されたノートは門外不出ですが、
岐阜女子高校バスケ部の先生が監修されたバスケノートが出品されています。
岐阜女子高校 安江監督監修のバスケノート|日本一売れているバスケノートも合わせてご覧ください。
PDCAサイクルを活用すればどんなスポーツだって
結果を残すための道しるべを示してくれることを彼女たちは披露してくれました。
筋トレの"プロ"達はノートをとっている
トップボディービルダーに限らず、筋トレを継続的に行っている人ほど「筋トレノート」をつけています。
直接中身を拝見したことはありませんが、
多くのトレーニーはPDCAに基づいた筋トレを実施していることと思います。
現状を打破したいなら「筋トレノートをとる」といった簡単なことから始めてみても良いかもしれませんね。
まとめ:筋トレを継続しても効果が出ないときはPDCAサイクルをぶん回せ!
筋トレを継続して効果を出すためには
ある程度の戦略が必要ですね。
PDCA
・目的の再考
・負荷の設定
・限界まで実施
・改善点の模索
これだけで筋トレはマンネリ化せず、効果も停滞することなく成長する可能性が広がるはずです。
ここまで
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