「健康診断でコレステロールが高いって言われた・・・」
「どうやって改善したらいいんだろう・・・。」
お任せください!
科学的根拠を以てお悩み解決致します。
コレステロールは細胞の保護やホルモンの材料となるため生体を維持するために必要な物質です。
ただし、コレステロールが多すぎたり
少なすぎたりすると生体に支障を来しますので
毎回の健康診断でチェックしていかなければなりません。
この記事では元クリニック勤務の筆者が『筋トレによってコレステロールを管理する方法』を紹介します。
記事の信頼性
●【最終学歴】東京大学大学院 (博士)
●【経歴】予防医学センター勤務
●【経歴】中学・高校バスケ部トレーナー
●【経歴】甲子園球児ストレングス指導
●【現職】大学教員
●【専門分野】運動生理学・健康科学・疫学目次
筋トレでコレステロールを管理する
筋トレにはコレステロールを管理する力があります。
ブラジルの研究チームは30人の非鍛錬男性に対し
①50%1RM
②75%1RM
③90%1RM
④110%1RM (RM:最大反復回数)
上記4つの群に分け筋トレを実施。
3日後に血液検査をした結果、
50〜75%1RMの筋トレを実施した群のみ"中性脂肪の低下"が認められました。
一方で、米国オールドドミニオン大学の研究チームは
14週間の85%1RMで行う筋トレを週に3回、
24名の女性(半数は非運動)に処方したところ、
●総コレステロール
●LDLコレステロール
●体脂肪率
が減少していることを報告しています。
結論として、
『中程度の筋トレを実施すると、コレステロールをできる』
と言えます。
コレステロールを管理する筋トレメニュー
実際にコレステロールを管理するためにどのような筋トレをしたら良いのでしょうか?
メニューを紹介します。
ポイントは『全身万遍なく鍛える』こと。
スクワット
スクワットは筋トレの王様です。
スクワットは身体の大きな筋肉を多数動員するため、
消費カロリーがとてつもなく大きい筋トレ種目です。
10回程度で汗がやんわり出てくるはず。
(→熱産生はエネルギーを消費している証拠。)
スクワットについてはこちらの記事もご参照ください。
腹筋
腹筋はとても鍛えることが難しい部位です。
腹筋を鍛えるときは、少なくとも『4種目』行うようにしましょう。
それくらい細かく行わないと、腹筋に刺激が入りません。
腹筋を行う際の注意点はこちらの記事をご参照ください。
腕立て伏せ(ベンチプレスorディップス)
腕立て伏せは主に大胸筋を狙った種目。
大胸筋は名前の通り比較的大きな筋肉なので鍛える必要のある筋肉です。
ただし、
腕立て伏せは筋トレをしっかりした人でないと出来ません!
(自信のある方は挑戦してみては?)
実はベンチプレスの方が軽い重量で行えるので初心者には向いてるかも……?
ディップスはちょっとマニアックかもしれません。
大胸筋と上腕三頭筋(二の腕)をめちゃめちゃ"かっこよく"してくれる種目です。
私自身、時間がホントにないときはディップスだけでめちゃめちゃ追い込んで終わる日もあります。
公園でも出来るので是非チャレンジしてみてください。
※腕立て伏せよりキツいですが。
食事はどうする?【管理は必要】
コレステロール以上が出てしまったら食事の管理はどうするか・・。
結論から言うと
『運動よりも厳密に管理が必要』です。
糖質の摂取を"少し"減らす【菓子はほぼ糖と脂】
血中のコレステロールはその8割が肝臓で生成されます。
この意味分かりますか?
摂取するコレステロール量と血中コレステロールには『因果関係』はないというのが現在までの科学的根拠です。
「脂ものを控える」→確かに重要
「糖質も少し減らす」→実は重要
現在のエビデンス的にはこう言えます。
この章のまとめとしては
『今すぐおやつをゴミ箱へ投げ捨てろ』です。
おやつを食べない人でコレステロール異常を示す人は
これまで会ったことありません。
プロテインは大丈夫?
現在まで『ホエイプロテインを飲むとコレステロールが上がる』という研究は報告されていません。
あまり気にしないで良いでしょう。
むしろ、積極的に『大豆たんぱく質』(=ソイプロテイン )を摂取しましょう。
こちらは実際に
ソイプロテインを摂取するとコレステロールが下がることが多くの研究で報告されています。
詳細はこちらの記事でご確認ください。
筋トレでコレステロールを管理するまとめ
筋トレでコレステロールを管理するためには
①中程度の強度で行う
②全身満遍なく行う
これらに加えて
③ソイプロテインを意識的に摂取する
いつまでも健康に居るためには『筋トレ』+『プロテイン 』は欠かせない世の中となってきていることを痛感しています。
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参考文献
Mann S, Beedie C, Jimenez A. Differential effects of aerobic exercise, resistance training and combined exercise modalities on cholesterol and the lipid profile: review, synthesis and recommendations. Sports Med. 2014 Feb;44(2):211-21. doi: 10.1007/s40279-013-0110-5. PMID: 24174305; PMCID: PMC3906547.