あなた
「体脂肪率ってどうやって測るの?」
こういった疑問にお答えします。
体重計に乗って正しい体脂肪率が測れると思っている人が9割以上。
意外と体脂肪率の測り方って皆さんよく知らないんですよね。
スポーツを学ぶ大学生ですらちゃんと理解していないという事実。
そこでこの記事では「自宅でできる正しい体脂肪率の測り方」をご紹介します。
目次
正しい体脂肪率の測り方|3つのポイント
お風呂入る前に体脂肪率を測った値と、お風呂上がりの値で大きく減っているなんて経験ありませんか?
これって体脂肪率を測る上で重大なミスを犯している証拠なんです。
だって、たった数分で体脂肪率が大きく減少するような生理現象って存在すると思いますか?
そこで体脂肪率を正しく測る際のポイントを3つご紹介します。
同一条件で測る
市販の体組成計は非常に外的要因に影響されやすいという特徴があります。
したがって、体脂肪率を測定する際は常に同一条件で測ることが重要です。
入浴前後で体脂肪が増えたり減ったりするはずもありません。測る条件が違えば値も変わります。
我々が一般的に広く推奨するのは起床直後です。
就寝中は常に一定の条件下に置かれているので条件を整える上では非常に有効な手段となります。
※競技などチームに所属している選手は練習前に測ることもあります。この場合は正確な体脂肪率の把握と言うより選手のコンディションの確認という側面が強いため、練習前でも十分といえます。
手指、足の裏をアルコールで拭く
市販の体組成計の体脂肪率測定の性質上、微弱な電流を流します。
そのため、皮膚の状況によっても体脂肪率の値が大きく変化します。
例えば
夏場であれば・・・発汗するため皮脂がつきやすい
冬場であれば・・・乾燥するため皮膚に潤いがない
どの場合においても条件を統一するためにはアルコール綿で拭いたりすることで皮膚が湿潤下であることを確認した方がよいです。
※特に乾燥肌の人は電気抵抗が非常に大きいので思った以上に体脂肪率が低く出やすくなります。
他機種と値を比較しない
よくこんなことを学生やお客さんから言われます。
お客さん
「家で測った方がもっと(体脂肪率)低く出るわ。ここの測定器おかしい!」
いやいや。
そもそもですが、同一条件でもない上に、他機種の値を比べるのは言語道断。
同機種ですら値を比較するのは好ましくありません。
体組成計を作るメーカー(Inbody、タニタ、オムロンなど)によって、さらには機種毎で体脂肪率を推定する式は若干違うことが知られています。
したがって別の機器の値を比較すること自体は非常にナンセンスであることを覚えておいて下さい。
体脂肪率の測り方:5つ
体重計に乗って表示される体脂肪率ってあくまで「推定」されたものだって知っていますか?
体脂肪率って体重計に乗って測る方法が絶対に正しいわけではないんですよ!!
ココでは実際に体脂肪率を測る方法を紹介していきます。
生体インピーダンス法
生体インピーダンス法は微弱な電流を体内に流しその抵抗から筋肉量・脂肪量を推定する方法です。
市販の体脂肪率計は全て生体インピーダンス法になります。
非常に簡易的に測ることができる反面、誤差が大きく出やすくなるのが特徴。
※商品の紹介が入っていますが、生体インピーダンス法をわかりやすく解説している動画です。
水中体重秤量法
水中体重秤量法はアルキメデスの原理を用いて、身体密度を推定する方法。
現在、全ての体組成計の元となる測定値が水中体重秤量法で推定したものとなります。
つまり、体組成の原点とも言えます。
※水中体重秤量法をの元になっているアルキメデスの原理を非常にわかりやすく解説している動画になります。
※こちらが水中体重秤量法。
空気置換法
空気置換法は水中体重秤量法と同じくアルキメデスの原理を利用した体組成計測になります。
BOD POD(ボドポッド)といわれる機械に入って計測できます。
国内には限られた研究所や大学にしか置かれていないので一般の方が目にすることはほぼないでしょう。
DEXA法(二重エネルギーX線吸収法)
DEXA法は通常、骨密度の測定(骨粗鬆症の診断)に用いられる医療機器です。
2種類のX線の透過率から、体組成を推定しています。
高精度に体組成を推定できることから研究やアスリートサポートに多く用いられています。
※DEXAはレントゲンと同じ扱いなので、放射線技師、医師の立ち会いがなければ使用することができません。
皮脂厚法(キャリパー法)
キャリパー法は皮下脂肪厚を測ることで体脂肪率を推定する方法になります。
皮下脂肪厚を直接測ることで体脂肪率を計算します。
測定部位は上腕背部(二の腕)と肩甲骨下部の2種類。
キャリパーはそこら中にある物でもありませんし、測定するためには訓練が必要となる測定方法です。
大学や研究機関でしかお目にかかれないでしょう。
※動画ではよく訓練されていない人が測っているので値の誤差も大きく、あくまで参考程度になります。また、腹部の皮脂厚はあまり推奨されていません。
市販体脂肪率計おすすめ3選
あなた
「結局、どの体脂肪率計がいいの?」
そういった疑問に答えを出します。
おすすめの体組成計(体脂肪率計)トップ3を紹介します。
タニタ社製 インナースキャンデュアル RD-804L
タニタ社製のインナースキャンデュアル RD-804Lは生体インピーダンス法の中でも最高性能を誇る8電極性の体組成計。
さらに2つの異なる周波数を用いることでさらに高い精度で測定することが可能となっています。
上記の特徴は業務用(研究用)の体組成計に匹敵する装備となります。
タニタオンラインショップでは圧倒的人気売上No.1を誇っており大学や医療機関で使用されるレベルの体組成計が自宅で使えることになります。
お求めはタニタオンラインショップのみとなっています。
インボディ社製 InBody Dial インボディダイアル H20N
インボディ社製のダイアルH20は我々の大学でも地域の測定に持ち運んで利用しているモデル。
8カ所の電極で正確な体脂肪率推定を可能にしています。
さらに、携帯(アプリ)との連動もでき自分の体重を管理することができます。
※Inbody社は体組成計の世界最大手。大学、研究機関に置かれている"本気"の体組成計は以下の物になります。
これが生体インピーダンス法の「本気」です。
オムロン社製 カラダスキャン KRD-703T
オムロンのカラダスキャンKRD-703Tも8点の電極を用いており、電流を流しやすい設計をしています。
アプリとの連動はもちろん、オムロンという医療機器メーカーの市販体組成計と言うことで信頼が置けます。
私の大学時代、部活で使っていた機種になります。
価格帯は上記2種類の中では最も安価です。
自宅で正確な体脂肪率を測るには・・・
最後にまとめますと、
- 8点電極式
- 2つ以上の周波数
を備えた比較的高性能な市販のインピーダンス法体重計を購入し、
- 同一条件で測定(起床直後推奨)
- 手指・足の裏をアルコール塗布
- 同一機種のみでの比較
をすることで自身の体脂肪率の変化をより正確に敏感に察知することが可能となります。
表示された体脂肪率に一喜一憂するくらいなら、せめて正しい測り方をした上で感情をあらわにしましょう。
そうでないと、ただ機械に踊らされている哀れな人にしか見えませんよ。
ちなみに、私はInbody社製の体組成計をおすすめします。
自身の研究でも使っているので安心感がありますよね。