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【超入門編】プロテインで筋肉がつかない理由

みなさんこんにちは!さて今日は【プロテイン】にまつわる疑問について解き明かしていこうと思います。

よく女性からは、「プロテイン飲んだらムキムキになるんでしょ?」なんて言葉をいただいたりします。

プロテイン飲んでムキムキになれたらなんて幸せなんでしょうかね・・・だとすると今頃世の中ボディビルダーだらけになっているはずですよね!?

つまり、プロテイン=ムキムキ になるわけではないのです。
以下にその理由を説明していきます。

プロテインとは

そもそもプロテイン(protein)とは、たんぱく質のことでヒトの皮膚や爪、筋肉など人体を構成するための材料となっているものです。
現在『プロテイン』といえば、ボディビルダーやアスリートが飲んでいるあの色とりどりの液体、みたいな印象が流布していますが、
正しくは、人間の必要三大栄養素のうちの一つの『たんぱく質』のことを指します。

たんぱく質』といえば、肉や卵、魚や納豆に多く含まれています。あえて『たんぱく質』を”サプリメント”として摂取しなくても、日々の食事に注意を払えば十分補えるものと言っても過言ではないです。

プロテイン=たんぱく質=食事(肉,魚,卵etc...)

ここまで『プロテイン=たんぱく質』であることを紹介しましたが、そこからもわかるようにお肉を食べても筋肉ムキムキになりませんよね?

身体の筋肉は細胞内での「筋たんぱく質合成」と「筋たんぱく質分解」ので決定されています。
筋タンパク質合成」のスイッチを入れるものは
筋トレや食事(プロテイン摂取) がありますが
筋タンパク質分解」のスイッチを入れるものは
身体不活動や疾病 があります。

つまり、身体を大きくするためには「筋タンパク質合成」が「筋タンパク質分解」を上回るような生活行動を組めばいいわけです。
それでは、なぜプロテインでは筋肉がつかないのでしょうか

食事(プロテイン摂取)筋トレによる「筋タンパク質合成」が起こるタイムコースが明確に違います。

筋トレによる筋タンパク質合成の持続時間

ちょっと古いですが、トレーニング科学の礎を築いた1995年の論文を紹介致します。

The Time Course for Elevated Muscle Protein Synthesis Following Heavy Resistance Exercise

筋トレ後の筋タンパク質合成亢進のタイムコース

" When experienced subjects undertake a bout of heavy resistance training, the protein synthetic rate in the exercised muscle increases rapidly, is more than double approximately 24 hrs following exercise, and thereafter declines so that at 36 hrs it is almost back to baseline. "

”レジスタンストレーニング(筋トレ)をすると、動員した筋内で筋タンパク質合成速度急速胃に上昇し、24時間後には2倍に達し、その後減少し36時間後にもとの値に戻る”

出典:JD MacDougall et al. Canadian Journal of Applied Physiology, 1995, Vol. 20, No. 4 : pp. 480-486 より改変

つまり、運動後(筋トレ後)はおよそ1日以上筋タンパク質合成が細胞内で起こっているため、細胞内の筋タンパク質出納バランスが『正』方向に傾くことで、筋肉が成長すると言うことになります。

プロテインによる筋タンパク質合成持続時間

一方、プロテイン飲料(食事)による筋タンパク質合成の持続時間は筋トレのそれとはまるで異なります。

"Muscle full effect after oral protein: time-dependent concordance and
discordance between human muscle protein synthesis and mTORC1
signaling"

プロテイン摂取後の「マッスルフル効果」:時間依存的な筋タンパク質合成とmTORC1シグナルの一致と不一致

"The myofibrillar FSR increased significantly by 46–90 min post feed and returned to within baseline rates by 180 min"

”筋原繊維の筋タンパク質合成は食後46-90分で顕著に上昇し180分後にはもとの値に戻る”

出典:PJ Atherton et al. The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 92, Issue 5, November 2010, Pages 1080–1088

プロテインによる筋肉の肥大化が出来ない理由としてはこのタイムコースが主たる律速になっていると考えられています。

出典:PJ Atherton et al. The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 92, Issue 5, November 2010, Pages 1080–1088 より改変

筋トレとプロテインの違いまとめ

筋トレ:筋タンパク質合成持続時間がおよそ36時間程度持続
プロイテイン:筋タンパク質合成持続時間はおよそ3時間で基準値まで減少する

プロテインでは筋肉の成長は見込めない!
⇒筋トレが筋肉の成長に最も効果的!

プロテイン飲んでも筋肉成長しないなら飲む必要ないじゃん?って思いますよね。
最近わかってきたことで、プロテイン摂取は「筋タンパク質合成亢進」より「筋タンパク質分解抑制」への寄与が大きいことが明らかになっています。

えぇ!?!?意味わかりませんよね、普通。
次項で説明致します。

プロテインは筋肉の分解を抑制する

筋肉の成長にとって最も大事なのは筋に対する刺激、つまり筋トレです。
しかし筋トレに限らず運動は体内にあるエネルギーを総動員して身体を動かすため、筋肉の分解(筋タンパク質分解)が必ず起こります。

"Muscle protein breakdown has a minor role in the protein anabolic response to essential amino acid and carbohydrate intake following resistance exercise"

"the enhanced muscle protein anabolic response detected when EAA+carbohydrate are ingested post resistance exercise is primarily due to an increase in MPS with minor changes in MPB"

筋トレ後のアミノ酸と炭水化物の摂取による骨格筋のアナボリック反応は
筋タンパク質合成の亢進筋タンパク質分解の多少の抑制が要因となった

出典:Erin L. Glynn et al. Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol 299: R533–R540, 2010 より改変

このことから効率よく筋肉をつけるためには、プロテインは必須、と言うことになります。さらにこの研究ではプロテインに加え炭水化物も併用しており、エネルギーの急速補給も促していることから、より実践的な見解が得られていると考えられます。

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まとめ

以上のように、プロテイン単体では筋肉を大きくする力はほとんどないと言っても過言ではありません。
しかし、運動後に摂取することによって、筋肉の分解を抑制することでトレーニングした分だけ筋肉が成長しやすくなります。

このことから、ボディビルダーがあれだけいいカラダしているのは、プロテインのせいではなく、血の滲むようなトレーニングの賜であると理解しておいてください。

我々が今からどれだけ頑張ってもあのカラダにはほぼ追いつけないと言ってもいいでしょう。

だからこそ!(ムキムキになんてそう容易くなれないから)筋トレはするべきなんです!!

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