HIITにダイエット効果はある

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HIITにダイエット効果はある!


「HIITにダイエット効果はあるのか?」

巷では少し話題になっているみたいです。

結論としては「HIITにダイエット効果はない」と。


しかし、これは大きな間違いです。

HIITに減量効果はないと断言する人の多くは「20秒運動+10秒休息×8セット」のタバタ式トレーニング(タバタプロトコル)を実施しています。

タバタ式トレーニング(タバタプロトコル)はダイエット効果がないことを田畑先生自身の論文で明言されています。


HIITとタバタ式トレーニングは全くの別物、と言う概念を学んで帰ってください。


この記事の最後にHIITのメニュー紹介とプログラム例を紹介しています

[関連]今さら聞けないHIITとかいう最強トレーニング【タバタ式とは別物】



筆者はこんな人

●【学歴】東京大学大学院 (博士)

●【経歴】中学・高校バスケ部トレーナー

●【経歴】甲子園球児ストレングス指導

●【職業】体育系大学教員

 

HIITにはダイエット効果がある!

HIITにダイエット効果はある!


HIITにはダイエット効果があることは、多数の研究から明らかになっています。

HIITダイエット効果はランニングを60分程度続けた時と同じと言われています。

大まかに計算すると、体重60kgのヒトが60分ランニングして消費するカロリーは、
消費エネルギー=1.05×7メッツ・時×60=441≒440kacal となります。
(ランニングはだいたい7METs・時で計算)


じゃあ普通にランニングでもええやん?
って思いますよね。

時間がある方はランニングでも良いでしょう。



HIITの最大の特徴は”短時間”で完結

HIITにダイエット効果はある!


なんと言ってもHIITの最大の特徴は運動時間の短さです。

およそメニューにもよりますが平均で10分程度運動です。
たった10分でランニング60分と同じ消費エネルギーが得られるなんて、めちゃくちゃ効率的ではないですか?


ダラダラ走る60分より、
ハァハァ言う10分の方が集中力も下がらないまま、
残りの50分を有効に使えますよね??


これが、
忙しいから運動する暇ない、っていうのがただの言い訳』になる最たる理由です。





そもそもHIITとは?タバタ式は完全休息


High-intensity interval training の略で『高強度インターバルトレーニング』といいます。

Interval(インターバル)の日本語訳:
➡間隔。へだたり。間合い。




と言う意味ですが、トレーニングにおいての「インターバル」は「休憩」を指しません。


インターバルトレーニングとは、「不完全回復」を挟みながら行うトレーニングです。

つまり、
HIITは高強度の運動と低強度の運動を組み合わせて行う運動と言うことになります。


タバタ式トレーニング法は、20秒全力運動+10秒完全休息を8セット行う方式で、インターバルトレーニングとは定義されません

※田畑先生は自身の論文の中で「intermittent:間欠の、断続的な」と言う語句を用いて、明確に「interval:間隔」と区別しています。




タバタ式トレーニングにはダイエット効果は確認されていない

タバタ式トレーニングにはダイエット効果が確認されていません

タバタ式トレーニング(通称:タバタプロトコル)は「20秒全力+運動10秒完全休息を8セット」を自転車エルゴメータで行うトレーニングです。

このトレーニングを6週間にわたり週5日行うと持久力とパワー(正確には無酸素パワー)が向上していました。
このことから「タバタ式トレーニングって筋力と持久力つくんじゃね?」という認識が流布していきました。

このトレーニングはあくまでもアスリートを対象としたパフォーマンス向上が目的のトレーニングで、一般人には向いていません。

というか、そもそも20秒間の全力運動自体が、非常に危険です。

一般人が20秒間の運動を実施してもせいぜい80~90%程度しか追い込めないのが現実です。

それゆえ、8セットやっても消費エネルギーはどうしても高くはなりません。




HIITに用いるエクササイズメニュー

HIITにダイエット効果はある!


HIITは高強度運動と低強度運動を絶え間なく行う運動です。
総運動時間は平均して10分。

ただ、HIITは(タバタ式トレーニングも)あくまでトレーニング方法であり、エクササイズのメニューが決まっているわけではありません
※タバタ式トレーニングは自転車エルゴメータが一般的。

そのためもちろん自分でメニューを作ることも可能ですが、高強度エクササイズメニュー、低強度エクササイズメニューをそれぞれ数種類ずつ知っておいたほうが良いでしょう。

HIITメニューの一覧(例)

メニューの組み立て例

●プランA:[高強度30秒+中強度30秒+低強度60秒]×8セット=16分

●プランB:高+低+中+低(60秒、50秒、40秒、30秒、20秒、10秒)=14分

●プランC:[高45秒+低15秒]×8+中60秒×8セット=16分

 

※あくまでも一例です。



高強度をメインにおいて低強度でしっかり有酸素的運動を入れていくイメージで行います。

個人的にはプランBが最もきついと感じています。。



きつくて継続できないときは?

高強度でメニューを組むことが理想です(HIITなんで)。
ただし、どうしてもメニューを組むことが厳しいと感じたら中強度をメインに組んでも問題ありません。

筋力的に不安であるときは無理にジャンプしなくても大丈夫です。
持久力的な問題は、トレーナビリティ(成長の見込み)があるので多少辛くてもやりきることが重要です。




まとめ:HIITにはダイエット効果はある!

何度も述べてきましたが、HIITやっても痩せない〜って言うヒトはメニューを再構築すべきです。

あくまでも「高強度インターバルトレーニング」なので、不完全回復な低強度な運動が必要です。

タバタ式トレーニング(田畑プロトコル)と混同しないようにしてください。

(田畑式トレーニングで運動しても痩せなかった!!とか言われるのは田畑先生もきっと迷惑なんで・・・。)


HIITについてもっと知りたい方は下記記事もご覧ください。

 

参考文献


HIIT体脂肪が落ちる最強トレーニング 岡田隆著

噂のタバタトレーニング  田畑泉著

●Wewege M, van den Berg R, Ward RE, Keech A. The effects of high-intensity interval training vs. moderate-intensity continuous training on body composition in overweight and obese adults: a systematic review and meta-analysis. Obes Rev. 2017;18(6):635‐646. DOI: 10.1111/obr.12532

●Keating, S. E., Johnson, N. A., Mielke, G. I. & Coombes, J. S. A systematic review and meta-analysis of interval training versus moderate-intensity continuous training on body adiposity. Obes. Rev. 18, 943–964 (2017).DOI: 10.1111/obr.12536

●Maillard, F., Pereira, B. & Boisseau, N. Effect of High-Intensity Interval Training on Total , Abdominal and Visceral Fat Mass : A Meta-Analysis. Sport. Med. 48, 269–288 (2018).DOI: 10.1007/s40279-017-0807-y

●Su L, Fu J, Sun S, et al. Effects of HIIT and MICT on cardiovascular risk factors in adults with overweight and/or obesity: A meta-analysis. PLoS One. 2019;14(1):e0210644. Published 2019 Jan 28. DOI: 10.1371/journal.pone.0210644

●Tabata, I. Tabata training : one of the most energetically effective high ‑ intensity intermittent training methods. J. Physiol. Sci. 69, 559–572 (2019).DOI: 10.1007/s12576-019-00676-7

●Coswig, V. S., Viana, R. B., Andre, C. & Lira, B. De. Tabata protocol : a review of its application , variations and outcomes. Clin. Physiol. Funct. Imaging 1–8 (2018). DOI: 10.1111/cpf.12513

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