SNSで話題沸騰中脚パカで部分痩せは可能か?

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SNSで話題!足パカで部分痩せは可能か?



SNSで話題沸騰中の足パカ(脚パカ)運動。
寝ながらできる運動として紹介され、自称ズボラ女子の方々に大変大きな反響を呼んでいます。


寝ながらできる運動としては高い強度に分類される「足パカ」。


果たして、「部分痩せ」は可能なのか?



断言しますが、足パカで大腿部を狙った「部分痩せ」は不可能です!!


筆者はこんな人

●【学歴】東京大学大学院 (博士)

●【経歴】中学・高校バスケ部トレーナー

●【経歴】甲子園球児ストレングス指導

●【職業】体育系大学教員





SNSで話題の「足パカ」で部分痩せは不可能

SNSで話題の「足パカ」で部分痩せは不可能


SNSで若い女性に爆発的な人気を博している「足パカ」エクササイズ。

一部では「脚痩せ」が可能とまで言われており、「誇大広告では?」と思う部分があります。

実際に大腿部(太もも)に焦点を当てた「部分痩せ」は不可能であることはこれまでの研究で明らかになっています。



2007年に総合スポーツ医科学雑誌MSSEに掲載された論文では、上半身の筋トレ(非利き腕のみ)を約3ヶ月実施し体脂肪の変化を追跡した。

その結果、女性のみトレーニング部位の体脂肪減少が認められなかった。


このように、特定の部位だけをトレーニングしても、痩せることは不可能ということが証明されています。







部分痩せを報告している研究も?

デンマークの研究チームが報告した論文によると、
片足のトレーニングを実施することで、血流量の増加と共に、脂肪分解が促進されていることが明らかとなっています。

あくまで、長期の実験ではなく、短期的な視点の研究であり、実際に部分痩せができたかどうかは、定かではありません。


ただ、「部分痩せ」が可能かも、と思わせる知見であることには変わりません。




部分痩せが不可能な理由

SNSで話題の「足パカ」で部分痩せは不可能

部分痩せは世の全ての女性にとって、永遠のテーマであります。

脂肪は特定の部位にのみつきやすいことはなく、ほぼ均一に蓄積していきます。
※例えば、お尻やかかと、ヒラメ筋(ふくらはぎ)、乳房などは緩衝剤として脂肪が機能したり、性ホルモンの影響でつきやすい部分であることは確かです。


筋肉のように、部分で分かれており、自分の意思で動かすことで肥大させることができる組織と違い、脂肪は人間の意思ではどうにもならない組織です。

選択的に増やすことが不可能なことから、選択的に減らすことも限りなく難しいと考える方が無難です。




脂肪は不必要なのか?

さて、体脂肪は果たして不必要なのか?

結論から言うと、人間の生命維持に必要な組織です。

脂肪の体内での役割は、
●体温の保持
●ホルモンの原料
●エネルギーの貯蔵庫


として働きます。

本来不必要なものであれば、蓄積しやすい組織にはならなかったはずです。

極限まで体脂肪を落としすぎると、体調の異変や、生命の維持に支障を来すことになります。

やはり、ある程度(女性なら体脂肪率20%前半程度)の体脂肪が健康的と言えます。




足パカで狙えるダイエット効果

SNSで話題の「足パカ」で部分痩せは不可能

足パカ動画の多くが30分程度の動画となります。

そもそも体重は「摂取カロリー - 消費カロリー」で決まります。

摂取カロリーは、口にする全てのもので決まります。

一方、消費カロリーは安静時代謝(基礎代謝)を含め、食事誘発熱産生(DIT)、非運動性身体活動(NEAT)および運動性身体活動によって決定されます。

運動による消費カロリーの計算はMETsを用いて行います。
(参考:国立健康栄養研究所 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』

足パカ運動はおよそ2.8メッツに該当することから、30分行うことで約90kcalのエネルギーを消費することになります。(体重60kgの場合)


つまり、このように運動強度と運動時間が上がるにつれて消費カロリーを稼ぐことができます。


つまり、「足パカ運動」でも1時間〜2時間やれば160〜300kcal程の消費カロリーを計上できます。


1〜2時間もやるなんて非効率的すぎるので、その他のランニングや、スクワットと言った筋トレを織り交ぜていくことで、消費カロリーを稼いでいきましょう。


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まとめ:「部分痩せ」は不可能だが、積み重ねれば大きな山に!



部分痩せはあくまで理想の中でとどめておいて、「摂取カロリー - 消費カロリー」がマイナスになるような運動を心掛けていくことが重要です。

ただし、際立たせたい部位(例えば、腹筋をバキバキにしたい)があるときは、その部位のトレーニングを入念に行うことが重要であることは、言わずもがなです。





参考文献

・Kostek MA, Pescatello LS, Seip RL, et al. Subcutaneous fat alterations resulting from an upper-body resistance training program. Med Sci Sports Exerc. 2007;39(7):1177‐1185. doi:10.1249/mss.0b0138058a5cb


・Stallknecht B, Dela F, Helge JW. Are blood flow and lipolysis in subcutaneous adipose tissue influenced by contractions in adjacent muscles in humans?. Am J Physiol Endocrinol Metab. 2007;292(2):E394‐E399. doi:10.1152/ajpendo.00215.2006


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