バスケットボールは攻守がめまぐるしく変わるゴール型スポーツです。
「点を取っても取られたら負ける」
当たり前のことですが、「点を取られれば」負けます。
現代のバスケットボールの潮流は「超攻撃型」。
ゴールデンステート・ウォーリアーズが席巻したように3Pシュート全盛期となっています。
しかし我々は3Pの影で重要な部分を見落としています。
そう、『ディフェンス』です。
かの名3Pシューター、クレイ・トンプソン然り、PJタッカー然り、
クワイ・レナード然り、
名シューターである前に『名ディフェンダー』です。
今回は「ディフェンスが良い選手の特徴」を解説していきます。
記事の信頼性
●【最終学歴】東京大学大学院 (博士)
●【競技歴】中高全国大会出場、中学県選抜、高校少年男子(県選抜主将)、IH・ウィンターカップ出場、大学1部リーグ・インカレ出場、社会人日本2位
●【経歴】中学・高校バスケ部トレーナー
●【経歴】甲子園球児ストレングス指導
●【現職】大学教員
●【専門分野】運動生理学・健康科学・疫学ディフェンスが良い選手の特徴7選
![ディフェンスが良い選手の特徴7選【これだけ出来れば試合に出れる】](https://i0.wp.com/musclelab97.com/wp/wp-content/uploads/2020/12/1on1._1jpg.jpg?resize=491%2C326&ssl=1)
ここからディフェンスがいい選手の特徴を紹介して行きます。
ディフェンスが良い選手は必ず「試合に使われます」。
その極意は後ほど。
ディフェンスが上手な選手は『コート内でよく喋る』
ディフェンスが上手な選手はコートの上でとにかく喋ります。
百聞は一見にしかず、こちらをご覧ください。
NBAの試合中の動画です。
2m、100kgを超す選手達がここまで大きな声を出してチームディフェンスに徹しています。
175cm60kg程度の日本の中学生が黙ってディフェンスして
何が相手にとって脅威でしょうか?
コート内で喋ることは
・背中を向けた仲間とのコミュニケーション
・状況判断(スクリーンなど)の対応
・相手への威圧
以上に於いて有効です。
むしろ、コート内で喋れない選手は『選手としての魅力8割減』です。
もちろん、
強豪校からも声はかかりません。
ディフェンスのスペシャリストは『ボールトレースが凄まじい』
ディフェンスのスペシャリストはボールトレースがとにかくしつこいです。
ボールトレースとは
ボール[ボールを]+トレース[追跡する]こと。
試合前のスカウティングで「この選手はボールトレースしないから貰ったら打て」と実際のゲームで指示が出るくらい重要な部分。
実際の動画を見てみましょう。
クワイレナード選手です。
見ての通り、ボールに対して常に手を使ってファールにならないギリギリのディフェンスをしています。
※ちなみにNBAは日本よりも「手」に対するファールの基準が高いため、ファールにならないギリギリってマジで「ディフェンスの神」です。
ディフェンスの名手はフィジカルが強い!
ディフェンスの名手と呼ばれる選手達は皆、屈強なフィジカルを持っています。
それもそのはず、
当たり負けしたらディフェンスなんて出来ませんよね?
バスケットボールをする上でフィジカルの強さは圧倒的な武器です。
鍛えて損はしません。
むしろ、鍛えないで損はします。
名シューターとして評判なクレイトンプソン。
彼はシュートよりも「ディフェンスの名手」として有名です。
ディフェンスの名手は自己犠牲をいとわない!
ディフェンスの選手は自己犠牲をいといません。
中学生にはなかなか理解が難しいかもしれません。
「自分を殺して、仲間を活かす。」
「自分が盾となって、仲間の攻撃チャンスを生み出す」
こんなイメージです。
例えば、ルーズボールやヘルプディフェンス。
バスケの記録には残らないプレーでとてつもなく"地味"です。
こういった自分を犠牲にして仲間を助ける姿勢がある選手は
他校や、高校、大学の先生から見て「良い選手」と言われる要因のひとつです。
ディフェンスの神様は『ボールへの執着心が人一倍』
ディフェンスの神様はボールへの執着心が常人の数倍あります。
奇しくも1月にこの世を去ったコービーブライアント。
彼はたぐいまれな得点能力だけでなく、鉄壁のディフェンスを誇るディフェンスの神様でした。
彼のボールへの執着心は「狂気」そのもの。
(※この動画のタイトル:コービーブライアント−ロックダウン−)
コービーに付かれたカイリーアービング、ウェイド、レブロンは全く仕事をさせて貰えません。
ボールへの執着心がとにかくバグってます。
ディフェンスの名手は『フットワークが車輪のよう』
ディフェンスが凄まじい選手は、脚に車輪が付いてるかの如くフットワークが優れています。
ディフェンスは後ろに下がりながら行う動作で
手を使って妨害は出来ない、と言う制約があるので
フットワークは鍛えないとダメです。
これもコービーですが、
オリンピックで相手ガード選手を完璧に押さえ込んだ動画です。
ディフェンスの名手達は『精神的に強すぎる』
ディフェンスの名手はとにかく諦めが悪く「精神的に強い」選手という特徴があります。
ディフェンは抜かれても点を取られるまでは『負け』じゃありません。
ボールをカットすること、
抜かれないこと、
これはディフェンスの目的ではありません。
あくまでディフェンスの目的は『自分たちのゴールを守る』こと。
リングにボールが通過しなければ"ディフェンスの勝ち"です。
※冒頭部分だけ
これもコービーの動画ですが、
抜かれても抜かれてもすぐに戻りカイリーを抑える。
まさに「ディフェンスの教科書」です。
なぜディフェンスが良い選手は試合に使われるのか?
![ディフェンスが良い選手の特徴7選【これだけ出来れば試合に出れる】](https://i0.wp.com/musclelab97.com/wp/wp-content/uploads/2020/12/loose-ball.jpg?resize=507%2C336&ssl=1)
ディフェンスが良い選手は試合に使われやすいです。
その理由は
『試合が崩れないから』。
ディフェンスが良い選手が1人でもコート内にいると
その覇気や声は伝染して相乗的に中もチームディフェンスが向上します。
そして、相手エースに付かせれば大量失点もありません。
ディフェンスが良い選手はボールへの反応も良いので
流れも引き寄せられます。
『記録に表れない』ところで活躍するのが
ディフェンスがいい選手の特徴です。
ディフェンスの鍛え方
![ディフェンスが良い選手の特徴7選【これだけ出来れば試合に出れる】](https://i0.wp.com/musclelab97.com/wp/wp-content/uploads/2020/12/basketball-defense.jpg?resize=482%2C385&ssl=1)
ディフェンスの鍛え方について紹介します。
これをやったからと言って、明日からディフェンスの名手にはなれません。
"徹底した反復練習"
これをなくしてディフェンスは向上しません。
今回は"個人向け"のディフェンス練習を紹介します。
東海大諏訪高校 入野先生ディフェンスフットワーク
これは動画を見てください。
非常に参考になります。
ラダートレーニング
ラダートレーニングはアジィリティ(敏捷性)強化のためのトレーニングです。
詳細は【やらないと損!】ラダートレーニングで鉄壁のディフェンス力を身につけろ!【中学生必見】にも記載しています。
素早いフットワークを身につけるためには
素早く脚を動かすことが出来なくてはいけません。
チューブトレーニング
ニーベントウォークというチューブトレーニングを行います。
お尻の横の中殿筋は"脚を横に開く筋肉"。
ここを強くしないと力強いサイドステップが踏めません。
このメニューはマストです。
動画はなでしこジャパンチーフトレーナー広瀬統一先生(早稲田大学スポーツ科学部准教授)。
ディフェンスが良い選手の特徴まとめ
![ディフェンスが良い選手の特徴7選【これだけ出来れば試合に出れる】](https://i0.wp.com/musclelab97.com/wp/wp-content/uploads/2020/12/1on1.jpg?resize=489%2C326&ssl=1)
ディフェンスが上手な選手の特徴をまとめます。
この7つです。
言ってみれば"精神論"みたいなものです。
中学生のうちにディフェンスの意識改革を行わないと高校・大学で大変苦労しますよ。